春樹はあたしの姿に一瞬驚く。
だけどすぐに笑顔を作ると、こっちのほうへと歩いてきた。


「相変わらず、ここが好きなんだな」

『そっちこそ』


そう一言交わすと
春樹は3mくらい離れた場所で、フェンスに寄り掛かりながらタバコを吸い始めた。


「……」

『……』


あたしたちの間には、少し気まずい空気が流れた。