あたしは何も言葉を言えなくて
どうしていいのか分からなかった。


別に秀のこと、疑ってるわけじゃない。

秀の言葉を信じてる。


だからこそ、こんなことを思ってしまった自分が惨めで嫌だった。



《美鈴…》

『……』



名前を呼ばれて耳だけを傾けた。


「はい」と返事をしただけでも、涙が溢れ出てきそう…。