「えー!ピンクがいいよ~!」
「ピンクじゃ可愛すぎるから、オレンジのほうがいいって!!
 男のことも考えろ!」


と、なにやらクラスの人たちがもめている。
あたしはそんな様子をただ傍観していた。


「こーら、参加しろ!」


と、コツンと後ろから頭をこずかれる。
そこには、同じようにクラスの揉め事から一線を引いたミホがいた。


『んー…だって別にあたしが話に入らなくても、みんなが話進めてくれるし
 ミホだって、あたしと同じ立場なくせに』


あたしの言葉に、ミホは「まぁね~」と笑って答えた。