「あのさ…」

『うん?』


春樹は急に改まって、あたしに問い掛ける。

あたしは鞄の中を漁りながら、耳だけを春樹に傾けた。



「始業式、サボんねぇ?」



そう言った春樹の声色は、なんだか少し意味深。


あたしは一瞬戸惑ったけど、「いいよ」と頷いた。