「今回は遅刻しなかったんだ~?」
『まぁね。お母さんに起こされた』
「ってか、自分で目覚ましかけて起きなよ」
『ん~…頑張ってみる』


と、やる気のない返事をして、あたしは自分の席のほうに行った。


そこにはすでに春樹の姿があって
春樹は相変わらず、机の上に突っ伏して寝ている。


あたしは一瞬、声をかけようかためらった。

だけどすぐに気を取り直して、大きく息を吸い込むと…



『おーはーよーっ!!!』

「――っ!!」



あたしは春樹の耳元で、大きく叫んだ。

もちろんそれに反応して、春樹がビクッと身体を起こす。