「いい…?」


そう言って、聞いてくる秀に

あたしは、コクンとだけ頷いた。



秀の匂いに包まれるこの部屋で
あたしは秀の腕に抱かれた。


『ぁっ……』


一瞬だけ…

ほんの一瞬だけ、春樹の顔が浮かんだ。


あたしを抱いたときの春樹の顔…。


「美鈴っ…こっち見て…?」

『しゅ…ぅっ…』


秀はあたしの顔をグイッと前に向かせると
そのまま深く口付けた。