秀は不思議…。


あたしがどんなに春樹のことで気持ちが沈んでいても
秀がいると心が和らぐ。

心の溝を埋めてくれるような
温かいもので包み込んでくれるような

そんな力があった。



『秀…』

「ん?」


『あり…がとね』



照れくさそうにあたしがそう言うと
秀はこっちを見て微笑むだけだった。


そんな秀の笑顔が好き…。


トクントクンと…
確実に秀に惹かれているのは事実だった。