「ありがとう…」



こんなときに限って時間をはやく感じてしまう。



白崎はあたしを家の前でおろすと、あたしを見て優しく微笑んだ。



…その瞬間、またドキッとするのがわかる。



「はやく、よくなってください。」



白崎はあたしの手のひらに何かを握らせる。



それは初めてじゃない感触だから何かなんてすぐにわかったけど。



「…このキャンディーも、契約だから?」



ぼそりとあたしはそう呟いてしまった。