「ううん…大丈夫。」



「急に走ったりするからですよ、熱があるのに。」



そう言って、白崎はそっとあたしの前に屈んだ。



…白崎?



「乗ってください。」



乗ってくださいって、背中に?



いや、無理でしょ。



白崎みたいなガリガリにあたしなんかが乗ったりしたら…



って考えるだけでもゾッとする。



冗談抜きで、白崎が病院送りになるよ…



「いや…いいよ。白崎が潰れる。」



「君くらい担げますよ。」



白崎ってばあたしの前に屈んだまま動かない。



…でも、白崎…意外と背中広いや。