「白崎ー…」



「はい、なんでしょう?」



白崎の放課後の授業は相変わらず今日も行われている。



あたしはあれからというもの、授業中寝ないようになったし、質問もなんなく答えられるようになった。



…みんな、知らないんだろうなぁ。



クラス最下位の赤点女と、学年一位のガリ勉が一緒に勉強してるなんて。



てか、自分で言うのもなんだけど…笑える。



「この英文なんだけどさぁ…」



あたしが尋ねるとぐっと伸びてくる白崎の手。



「これは分子構文になおすんです。」



スラスラと解説を交えながら、白崎はあたしのシャーペンをノートに走らせる。



うん?待って…白崎、何かいい香りがする。



あたしはふとそう思いそっとブレザーに顔を近づけてみると、やっぱり白崎はいい香りがして…



あはは、でもまさか…白崎が香水なんか使ってるわけないよね?