振り向かないあたしに白崎はため息をついた。




「…僕は0点だったので約束通り、願いを聞いてもらいますよ?」






え?
0点?





「僕は名前を書かなかった。君に願いを聞いて欲しかったからね。」





“100点が一人いたが、名前が書いてなかった。…わかってると思うが、結果がどうだろうと名前が記入されていなければ0点だ。”





あたしは先生の言葉を思い出し、驚いて白崎の方を向いた。





もしかして、白崎…




白崎はクスッと笑ってあたしの頬に伝う涙を拭ってくれた。