「給料?あ、ぁああ!給料ですね」


教授ははいはいと言いながら、部屋の奥へと向かう


そしていかにも火事が起きても燃えません的な、重量感のある鋼鉄で出来た漆黒色の金庫の前に立った



「右に一回、左に三回、もう一度右に二回……」


――金庫の開け方口で言ったらダメでしょ!


ネジをグルグル回しながら
鍵を解除する教授の背後に立ち
がっつりと解除の仕方を目に焼き付ける私



ほら、あったときに…ね,
フフフ



ガッチャン!と音と共に鍵が外れ、教授は金庫のノブを掴んでゆっくりと開ける

ギイィィィ……



重々しい扉が開き
厳重な金庫の中に入っていたのは!




「はうぅぅぅ、愛しのハッピーターン!」


――ハッピーターンしか入ってないのかよっ!!

つーか金庫に入れる必要あるの!?




ぽつんと一つだけ置かれた
おやつ最強伝説まっしぐら道を走る、ハッピーターン!


あの甘じょっぱい砂糖で、まぁ何万人もの人間を虜にさせたハッピーターン!!


(〃▽〃)ハッピーターン!

Σ(゚□゚;)メッチャウレシソウ!




「ま、これはどうでもいいのですが」


教授はそう言って何事もなかったかのように
金庫の扉を閉めた