「ただいまぁ~」

いつものように小さな声でつぶやく。

「おかえり」

今日は変だ・・。なぜかお母さんが私に返事を返してくれる。

そう思っていると


「美由・・ちょっといい?」

お母さんがなにが不安そうな顔で私を見つめている。


リビングのソファにお母さんと向かえ合わせで座る。

何年振りだろう・・・。お母さんとこんなに近くで話すのは・・・。

なぜか微笑ましくなってくる。


「美由・・・。今まで、ごめんなさい。お母さん・・母親失格だね・・。」

「え??・・どうしたの・・?お母さん」

不安と緊張が高まる中、お母さんが重い口を開く。


「昔、お母さんが言った言葉覚えてるかしら?あんたはなんにも良いところがないのね。性格は明るいのはいいけどその明るさで人が嫌がってるの分からない?少しは自覚しなさい。。。」


「うん・・・・覚えてる・・・」


「私からしたら軽い言葉だったけど、美由にはそれがトラウマになってたのね・・。」


「その頃ね・・。お母さん美由の参観日の帰りに、あなたの友達のお母さんに会ったの。」


「その頃の美由は、私からみてもとっても元気で人なつっこくて見ていても元気がでたわ。」


「でもね・・・。そのお母さんからこういわれたの・・」


「あなたのお子さんの明るさは私からみてもいいとおもうけど、うちの子供が嫌がってるのよ・・。そのほかにも、あるお母さんから聞いてるわ。少し反省させたほうがいいんじゃないかしら?」

そうだったの・・・・・・。

「お母さん・・・私ね・・実を言うと、お母さんに言われてから自分を責め続けてきたの・・。私のどこがいけなかったのか、なにか悪いことしたのか・・・。」