「う・・・ん・・・・・」
エミリーは長い睫毛を震わせ、瞼をそっと開いた。
―――長い時間眠っていたのかしら・・・
アメジストの瞳が空を彷徨うように動く。
見覚えのない天蓋に、背中に当たるふかふかの布団の感触。
ゆっくり体を起こすと、いつの間に着替えたのだろうか
見たこともない布地のサラサラとした肌触りのナイトドレスのようなものを着ていた。
手足を見るとあちこちにあった怪我は手当てされている。
「ここは・・・・?」
エミリーは自分の身に何が起こっているのか分からず
未だぼうっとする頭を目覚めさせるように振った。
「・・・やっと目覚めたか」
不意に聞こえたテノールの響きにビクッと身体が震える。
その声の主は今まで座っていた椅子から立ち上がり、エミリーのいるベッドの傍にスタスタと歩み寄った。
「君は誰だ?何故あの場所におった?」
25歳くらいに見えるその青年の顔は形の良い眉が寄せられ、ブルーの瞳は射るような光を持っている。
にこりともしない口元は僅かに動くのみだが、漏らす声は部屋の中にはっきりと響いている。
エミリーはその青年の容姿に目を奪われていた。
180センチくらいの身体にサラサラの銀色の髪。
肩甲骨まであるそれは後ろで一つに束ねられ、何かの紋章のようなものが縫いとめられた黒の軍服のようなものを着ている。
その服の上からでも伺える逞しい腕と厚い胸板は日々の鍛錬の賜物だろうことが想像できる。
そして、射るような光を持つブルーの瞳は深い海を連想させ、
エミリーはそれに惹き込まれるようにぼうっとしていた。
エミリーは長い睫毛を震わせ、瞼をそっと開いた。
―――長い時間眠っていたのかしら・・・
アメジストの瞳が空を彷徨うように動く。
見覚えのない天蓋に、背中に当たるふかふかの布団の感触。
ゆっくり体を起こすと、いつの間に着替えたのだろうか
見たこともない布地のサラサラとした肌触りのナイトドレスのようなものを着ていた。
手足を見るとあちこちにあった怪我は手当てされている。
「ここは・・・・?」
エミリーは自分の身に何が起こっているのか分からず
未だぼうっとする頭を目覚めさせるように振った。
「・・・やっと目覚めたか」
不意に聞こえたテノールの響きにビクッと身体が震える。
その声の主は今まで座っていた椅子から立ち上がり、エミリーのいるベッドの傍にスタスタと歩み寄った。
「君は誰だ?何故あの場所におった?」
25歳くらいに見えるその青年の顔は形の良い眉が寄せられ、ブルーの瞳は射るような光を持っている。
にこりともしない口元は僅かに動くのみだが、漏らす声は部屋の中にはっきりと響いている。
エミリーはその青年の容姿に目を奪われていた。
180センチくらいの身体にサラサラの銀色の髪。
肩甲骨まであるそれは後ろで一つに束ねられ、何かの紋章のようなものが縫いとめられた黒の軍服のようなものを着ている。
その服の上からでも伺える逞しい腕と厚い胸板は日々の鍛錬の賜物だろうことが想像できる。
そして、射るような光を持つブルーの瞳は深い海を連想させ、
エミリーはそれに惹き込まれるようにぼうっとしていた。