『うゎっ、わっ!!イヤだ!!』



階段の段差が無くなって平になった。



『うわぁーーーーっっ……』



丈が暗い穴へ落ちていった。


『……っ!?丈?!丈!!』


龍が穴を覗き込んだ。
丈の声が小さくなっていく。


『ぎゃぁぁあ゛』

穴から悲鳴が聞こえた。
それは人間のものかと疑うほど聞きがたい声だった。


『丈!!どーした、大丈夫か!?』

龍の声は穴に響くだけだ。


『陸、電気持ってねーか?!』
駿が僕に聞いた。



『腕時計ならっ…』


僕は腕時計の電気を付けて穴に向けてみた。