「ねぇ、なんでバンド名“Sparkle”にしたと思う?」
「はっ? わかんねぇよ」
「えー? そこは当ててほしかったな!」
「いや、全然わかんねぇかんな。せめてヒントくれよ」
「うーん、そーだなー…」
ヒントは…
「ヒントは晴くんだよ」
「俺? てか意味わかんねぇ。ヒントが俺って答えになってねぇだろ!」
「ヒントだよ! ヒントが晴くんなの!!」
ヒントっていうか、もう答えだよ。
でも、晴くんはさっぱりわからないって顔してる。
「わかんないの?」
「わかるわけねぇだろ」
「ちゃんと考えてくれた?」
「考えたよ。少しな」
少しだけですか!!
真剣に聞いてるのに!
「う~!!」
あたしは少しほっぺを膨らませて晴くんを見た。
「ブスッとすんなよ。ブスが目立つぞ」
なっ!
なにそれ!?
「あたしブスじゃないから!!」
「はいはい」
「適当に流さないでよ~! もういいもん!! 答え教えてあげないから!」
「んな怒んなよ! ウソに決まってんだろ?」
さっきとは反対にすごく優しい顔であたしを見てきた。
そんな顔ずるい…。
カッコいいなぁ…。