「これからよろしくな!」
それがメグに対して晴空先輩が出した答えだった。
「…っ!! よろしくお願いします!」
良かった…。
ほんとに良かった。
一度でも心配したりしたあたしはバカだ。
だってメグだよ?
今日も良い音奏でてたし!
「優芽~!!」
「メグっ!!」
勢いよくあたしに抱きついてきたメグ。
「やったよ!! 優芽と一緒にバンド組める!!」
「さすがメグだね!! ごめんね、あたし、ちょっと心配してた」
「ひど~い!! あたしだよ? 大丈夫に決まってんじゃん!!」
「あはっ…。ですよね…」
「ウソウソ!あたしもすっごく心配だった!!」
嬉しくて、メグと笑いあった。
「おーい!! ふたりとも!」
巧先輩があたしたちを呼ぶ。
「何ですか?」
「ほら!このプリント出さなきゃなんだって!!」
ああ!!
さっき巧先輩が持ってきたプリントか!
そこにはもう、ギタリストとベーシストの欄に名前が書いてあった。
ギター:藤川 晴空
ベース:大和田 巧
「お前らも早く書け」
晴空先輩に促され、あたしたちも名前を書いた。
ボーカル:栗原 優芽
ドラム:瀬良 愛未
「よしっ!! これでメンバーも揃ったし、本格活動開始だな!」
「ああ。だな!」
晴空先輩も巧先輩も、すごく嬉しそうだった。
でも、ふたりは、ひとつ忘れてるんじゃないかな?