「南ちゃんは、好きな人いなかったの?」
出た。女子特有のガールズトーク…いや、恋ばな。
「女が嫌いだから……」
といいかけて、やめた。いや、やめた時はもう遅い。
「嫌い、なの?」
俺はなんてことしたんだ。
女の子の前で、こんなこと言ってしまうなんて。
「苦手…かな?」
「じゃあ深月のことは…」
「ミツキちゃんのことは嫌いじゃないよ!」
「ホント?」
「本当」
「わかった!じゃあ、深月が南ちゃんの苦手を克服するね!」
「克服…?」
「うん!深月、嫌いな野菜、食べられるようになったから、南ちゃんも女の子好きになれるはずだから!」
女の子が、こんなにも無邪気に、純粋に話しているのだから、