ななは優しいな。
いくら女が嫌いとはいえども、人の優しさに触れ、それでも拒否するのは人として嫌だった。
今日1日で、少しだけ女を見直した。
見直した、なんて上からっぽいけど、こういう、何ていうか、細やかな優しさはすごいなと感心した。
くるみ。
天真爛漫。くるみには、この言葉が似合うだろう。
ななとは違った明るさ。
意志の強そうな瞳。
色んな意味で、忘れられない。
………だぁぁぁあ〜〜〜!!!
突然、心の中で猪木が叫んだ。
ダメだ。
俺、女のことばっか考えて、女好きみたいじゃねぇ?
――女の中で暮らすことになったんだから当たり前だよな。
と、慌ただしい自分に言い聞かせる。
あ――もう!知らんっ!知らん知らん知らん。
寝るっ―――!
…そのまま俺は、眠りについた。