今の時間は誰もいなかった。
安心してちゃぷん、とお湯に浸かる。
カツラも取り、妙にスッキリする。
――その時
バッ
と扉が開いた。
「うわっ!?」
誰か、入ってきた?!
しかも、なんつー扉の開け方…。
いきなり入ってきた女の元々大きく見える目が、更に大きく見開いた。
「おっ…………」
そのまま叫ぶ勢いだった女の口を手で押さえつけた。
「しっ、静かに!」
「……っ、―――っ!」
女は顔を真っ赤にさせ抵抗した。
「ごっ、ごめん」
俺はタオルを着けただけ、そして女もタオルを着けただけという格好だった。