未来の反応にくすっと笑うと歩は未来の頭を優しくなでて自分の机に戻っていった。

あの人にはいつもかなわない…

自分よりもいつも一枚上手で、優にはない大人の魅力のある彼に私はとても惹かれていた。

それに、何かにつけて彼は私にちょっかいを出してくる。
からかったり、励ましてくれたり…

彼とは、会社に入った時期が近かった。
ほとんどが中途のこの会社で、彼は私の半年前に入社している。
この会社はとても厳しいところで、業績のあがらない人間にはすぐに辞めろと上が言ってくる。
中途ばかりだから、先輩にもキャリアが多い…。

そんな中、入った頃から彼とは兄妹のように仲が良かったので、支え合って仕事をしてきた。