「薬は3つしか出さないからね。」
「…グズっ」
「具合悪くなったらすぐに病院に来ること。」
「…ヒックっ…」
「薬なくなる前に病院に来るんだよ。」
「…うぅぅ」
「返事は?」
「……」
「はぁ。芽依~、いつまで泣いてるの?」
そう、あたしは桜井芽依。
高校2年生のちび。
只今、幼なじみのお兄ちゃん的存在の琉くんからのお説教中…
川島琉くんは28歳のお医者様でありあたしの担当医。
あたしは喘息持ちで昔から体が弱くかなりの頻度で熱を出している。
でも高校2年生にして恥ずかしながら大の病院嫌いなのです。