「迷惑なんかじゃないよ」


書ける言葉が見つからなくてそれでもなんかしゃべんなきゃと思って


「俺も同じく母と二人で住んでる。住んでたかな?正確には


森田 竜高校3年生よろしく」


なぜだか自己紹介してしまった


「私本宮 彩花高校2年生です」


それからは特に話すこともなく二人で並んで歩いた


ここで告白しなきゃ一生チャンスはない


思えば思うほど緊張して何も言えなくなってくる


「ありがとうございました。家ここなんで」


少し微笑むと目の前のアパートを指差した


「あぁそっか。じゃあ」


「じゃあ」じゃねぇよ俺!!!


心の中で自分に一喝し歩いて行った「本宮さん」にもう一度近づき


「あ!あのさ!!好き。だから付き合って」


最悪・・・・初対面で「付き合って」って軽すぎ!!


今更後悔しても遅くて目の前には目を見開いて立っている「本宮さん」


「どこが?」


「その鋭い目、好き」


「いいよ」


・・・え?いい?今、いいよって言った?


「まじ・・・で?」


「うん」


少しずつこっちに近づいてくる「本宮さん」


俺の心臓ははちきれるほど跳ね上がり今にも飛び出しそう