「なんで長袖??暑くない?」


軽く聞かれただけなのに全てばれているような気がして


心臓が早く動き出す


「・・・・あっ暑くないよ・・・べつに」


何だか変な返事になってしまった


まだおさまらない心臓にイライラしながら


麦茶をゴクリと飲んだ


嘘をつけないようなまっすぐな竜ちゃんの瞳


カラコンのせいで青くて日本人離れしているその瞳に気を許せば吸い込まれそうで・・・


「そ。ならいいけど」


竜ちゃんの手がもう一度ブラウスに触れ絨毯の上に私を押し倒そうとする


「ちょ!やっ・・・」


私は必死に押し返した


昨日は日が沈んでからヤった


今は明るいし生々しい傷もある


明るいところで脱がされたら私の体に刻まれている傷が露わになってしまう


そんな汚い姿他人に見られたくない


いや、見られるわけにはいかない


「何が嫌??」


押し倒すのをやめて真面目に聞いてくる


「あっいや違くて・・・えっと・・」


言葉にならなかった


なんていえば素直にやめてくれるのか分からなかった


吸い込まれそうな瞳を直視できなくて下を向く


すぐに竜ちゃんは私の顎に手をやり顔を上げさせた


「何?言いたいことがあるならちゃんといいな?」


説得させるような優しい口調


でも私は怖かった