「ウソ……やだ、んんぅ……!」


 ちょっと変な感じになってきた。


「やっ……あっ……!?」

 そんな声があたしの口からもれると、真横にある黒斗の顔からくつくつとのどを鳴らすような笑いが聞こえてきた。




「思ったとおり……感度いいんだな、友?」


 その声は、いつもの黒斗の声よりずっと低い。


 別のところから聞こえてくるのかと一瞬思ったけど、その声は確かにあたしの耳元から聞こえた。


「最初見たときから感度良さそうとは思ったけど」

 そうして今度は耳を舐められた。

「ひゃあぁぁ……!?」


「思った以上に感度いいみたいだな……。反応良すぎてゾクゾクするよ」

 そして、また耳を舐められた。


「んっ!?」


 ナニコレナニコレナニコレ!!??

 ってか誰コレ!?



 さっきまでの優しい黒斗は何処行ったの!?


 あたしが混乱していると、黒斗は上半身を少し起こしてあたしを見下ろした。

 ちょっと影になってて暗いけど、あたしからも黒斗の顔が見える。



 薄く開いた唇は笑みの形をしていて、細められた目は暗い。


 ――ダークな微笑み――。


 そんな言葉が一番合ってる。