「…夏芽…」



困ったように眉を下げたゆりあが、遠慮がちにその厚い唇を動かす。



「…もう三年だよ?」



私は一口大のお肉を口に放り込んで、渇いた笑いを零した。



「まだ三年、だよ」



最愛の彼をなくしたあの日から過ごしてきた日々は、長かったとも短かったとも言えない。


愛斗がいたから、ただ必死になって生きてこれたのだ。



「このままずっと一人でやっていくわけにいかないってことは、十分わかってるんだけどね…」



今でさえ家計はいっぱいいっぱいなのに、これから愛斗の学費だってもっとかかる。


とてもじゃないけれど、誰の助けもなしにやってはいけない。