これまで何度もカラダを重ねたことで、俺達は馴染み過ぎてしまったんだ。


互いのカラダが、
どこか満たされないココロが──…



だから今夜も、俺達はそれを快楽で満たそうと身体を繋ぐ。



「ぁ…!か…なう…ッ」



小さくて細い身体を揺らして、甘く、切なく喘ぐ彼女に全てを吐き出す。


こんなことで、隙間の開いた心が満たされるはずがないと分かっているのにやめられない。



──俺達は、弱い人間なんだ。



ただ、どんな理由であれ俺達が互いを必要としていることは確かで。


それは、こんがらがった糸が固く結ばれているような……


もう修復不可能な関係になってしまっているようにも思えた。