あの子は山岸さんという新人で、今日は俺が担当する清掃のグループについてもらっている。


日替わりでグループのメンバーも担当者も入れ替わるから、今日はたまたま俺が教育係ってわけだ。


先に昼食を食べてもらって、今は一応自由時間なのだが……



「皆新しい子には興味津々だから疲れるだろうな」


「ですね…」



山岸さんの周りは朝からあの調子で、皆に囲まれて四方八方から話し掛けられている。


俺も武田さんもそんな様子を見て苦笑いした。



すると突然「きゃあっ!!」と女の子の悲鳴が聞こえ、俺達も反射的にそっちを振り返った。


目線の先には──…