俺は少し脱力して、引きつった笑みを浮かべながら言った。



「俺…こう見えてもう24歳です…」


「えっ!?じゃあ私と3つしか違わないんだ!」



目を丸くして驚く藤咲さんは、自分で年齢を暴露していた。


そうか…彼女は27歳か。

もっと若くも見えるけどな。


きっと大物の女優のように、何歳になっても綺麗なままなんだろうな…とぼんやり思った。



「あ…ごめんなさい!私、失礼なことを…」


「いや、お互い様なんで…」



二人で謝り合ったあと視線を合わせると、彼女はまたふふっと柔らかな笑みを浮かべた。


それにつられて俺も笑う。


いつの間にか、俺達の間にあった気まずい空気はどこかへ消えていた。