今日会った時、名前を聞いても最初は信じられなかった。


でも口下手なところは変わっていなくて、話していくうちに懐かしさを感じるようになっていた。


──ところが。



「う~ん…東海林くん泊めてぇ…」


「だからダメですって!」


「なんでぇ~?こんなに好きなのにぃ~…!」



完全に酔っ払った優花さんは、猫なで声で俺に『好き好き』と連呼してくる。


本人曰く高校時代、俺に密かに想いを寄せていたらしい…。


今日会ったことでその想いが蘇ってきたんじゃねー?、と渡部が言った。



でもそんなのは関係ない。


俺は、俺に“好き”の気持ちを求めてくる女はお断りなんだって!