「人間関係とか、経済的なこととか、世間体とか…
色々考えて、考えすぎて大事なことを見失ってたみたい。
…愛斗に気付かされたわ」



マナトくんの小さな背中を見ながら、俺は夏芽さんの言葉に耳を傾ける。



「森井さんが言うみたいに余計なモノ全部取っ払ったら、愛斗と……ショージさんのことを愛しく想う気持ちしか残らなかった」



不意に、夏芽さんが俺を見上げる。

その綺麗な瞳を、たくさんの星を映して更に輝かせながら。



「あなたと、愛斗と三人で未来を作っていきたい。私にもあなたしかいないの。

誰に何を言われても、もう迷わないから…
ずっと一緒にいてくれる?」