胸がドクンと激しく跳ねて、喋ることも呼吸すらも出来なくなる。



「夏芽さんは…本当の気持ちはどうなんだよ?」



真剣な、私だけを見つめる綺麗な瞳から目を逸らせない。



「私……私、は……」



その胸に縋り付きたい

その腕に守られたい

これからも一緒にいたい──


本当は、私はこんなにも彼を求めてる。



私もショージさんが好き。

大好きよ。



自分自身にかけた呪文で、素直な気持ちに蓋をしてきたけれど

それが今、限界を迎えて溢れ出しそうだ。



この素直な想いのままに従ってもいいの──?