「こうするのがお互いに一番いいって…?本気でそう思ってんの?」



目の前にある彼の顔を今初めてしっかり見やると、その端整な顔は怒りと戸惑いと悲しみをぐちゃぐちゃに混ぜたように歪めていた。



「夏芽さんの気持ちは…
俺の気持ちはおざなりにしたままでいいって言うのか?

俺が夏芽さんを好きだって気持ちは踏みにじられるのかよ!?」


「──っ…!」



ショージさん──…



「…最初で最後だって言い切れるよ。
夏芽さん以上に愛せる人なんていない。絶対に」