新居のアパートから程近い、ローカルなスーパー。


コンビニを少し大きくしたような造りのそのお店は決して広くはないものの、野菜や肉、魚、少しの冷凍食品やお惣菜も売っている。


ちょっとした買い物をしたい時に便利なお店だ。


今日、なぜこのスーパーをあえて選んだのかと言うと……



「藤咲さん!わざわざ来てくれてありがとね」


「いえ!明後日からよろしくお願いします」


「いやぁ、こんなべっぴんさんが来てくれるなんて、生きててよかったわ~」


「またまた~店長さんったら!」



白髪混じりの、ジャムおじさんを細くしたような店長さんにノッてあげると、彼は上機嫌にがっはっはと笑った。