とめどなく涙が溢れてくる。


ショージさんの言葉に、すごく…すごく救われた。


愛斗に対しての罪悪感はきっと一生なくならないけれど、
私でも誰かを幸せに出来るんだって、自信をもらえた気がした。



子供みたいに泣き続ける私を、ショージさんはずっと抱きしめていてくれた。



「…幻滅、した?こんな女だって知って…」



嗚咽混じりに小さく呟くと、彼は苦笑を漏らす。



「幻滅出来るならラクだろうけど…あいにく無理だね」



そう言って私の髪に顔を埋め、抱きしめる力を一層強くした。




──それから、小さなソファに二人で寄り掛かりながら、彼と手を繋いだまま眠りに堕ちた私は…


その日、秋の夢を見ることはなかった。