「金銭面でもね、お母さんが残してくれたお金や私がそれまでに貯めた貯金があったから意外となんとかなったのよ。

それに…、やっぱり秋がいてくれたことが大きかったな」



こんな私を受け入れて、愛斗の面倒まで見ると言ってくれた秋には、本当に感謝してもしきれない。



「自分の自由な時間も惜しまないで愛斗と遊んでくれたり、熱を出した時は病院に連れて行ってくれたりして…
本当の父親みたいだった」



そう言うと、ショージさんは頭を掻きながら苦笑する。



「ほんとすげーよ、その秋さんって…。
俺だったら自分の子じゃないのにそこまで面倒見きれないよ、たぶん」


「普通はそうよ」



そう、“普通”は──…。