絶対に軽蔑されると思った。


妊娠する可能性があるとわかっていながらそんな軽率な行動をしたことも、その相手に妻子があることも…。


だけど、秋から出た言葉はとても意外なことだった。



『俺も一緒にその子を育てるよ』



一瞬、私は耳を疑った。


……“一緒に育てる”?



『父親にはなれないけど、俺にだって面倒くらい見れるよ』



優しく微笑んでそう言った秋は、すぐに真剣な表情になって私に鋭く釘を刺す。



『ただし、父親の分まで夏芽が愛情を注ぐこと。
どんなことがあっても絶対にその子を幸せにすること。

それが、一生夏芽が負う責任と…罰だと思うよ』