「…３年前、私の大好きだった人が…
行方不明になった知的障害者の男の子を捜索してる途中で、事故に遭って亡くなったの」



…ショージさんは少し目を開いて、言葉を無くしているようだった。



「…秋っていうの。“秋”って書いて“シュウ”。
本当に…大好きな人だった」



彼がごくりと息を呑むのがわかった。

そして、目線は棚の上に置かれた写真に向けられる。



「……あの人が、秋さん？」



やっぱりあの写真には気付いてたのね…。


私はぎこちなく微笑んで頷いた。



「そ…っか。旦那さん、亡くなってたんだ…」



声を落として、苦しそうな表情で目を伏せるショージさん。


そんな心優しいあなたには、次の私の言葉はどう感じるのかしら──？