だから私は知的障害者に対して、あまりいい印象を持っていなかった。


皆が皆そうじゃないし、あの男の子が悪かったわけでもない。


ただ、やり場のない想いをぶつけたくて、誰かのせいにせずにはいられなかった。



でも、ショージさんと出逢ってから少しずつ変われた気がするの。


障害者の彼らに対しての印象も、秋以外の人を愛しく想えるようになったことも…


ショージさんは私に大事なことを気付かせてくれた人。




そんな彼を失いたくはない。

もう大切な人がいなくなるのは嫌なの。



さっきの電話で瞬時にそう思ったら怖くて、思わず引き留めてしまったんだ。