「学生の頃に戻ってデートしてるような気分になって…すごく楽しかったし、なんかときめいたっていうか。

愛斗を楽しませるために行ったはずが……母親失格かしらね?」




彼女は肩をすくめてバツが悪そうに笑いながら、

俺が望んでた以上の答えをくれた。


あっけらかんと物を言う彼女の性格は、いつも俺の心を簡単に揺さぶる。



俺と一緒にいて、そんなふうに感じてくれたなんて…

嬉しくて、ドキドキした。



──あぁヤバい…、これは完璧“恋”じゃないか。



今はっきり自覚してしまった。


やっぱり俺は、
この人が好きなんだ──…