◇Side 夏芽 ゚。+゚+*+゚+。*。+゚+*+゚+。゚ “……夏芽” 辺り一面、真っ白な世界で 誰かが私を呼んでいる。 “夏芽…こっちを向いて” 少し低くて、私を安心させてくれる優しい声──… 振り向くと、やっぱりそこには穏やかに微笑むあなたがいた。 手を広げて、私を待っている。 「秋──!」 その姿を見付けると、私はふわふわとした足場を駆け出すの。 うまく走れなくて、何度もふらついて転びそうになりながら 私はあなたを目指して、必死に足を前へと進める。