「あっ、ショージ!」
保育園へ行く準備をしたマナトくんが、俺を見て指をさす。
それに「おー、おはよう」と呑気に応えていると、藤咲さんが俺の手を握ったままマナトくんに問いかけた。
「マナ!まだいる!?」
「うん。あそこ」
マナトくんは俺を差していた指を壁の上の方に移動させる。
それを目で追うと、壁に止まった虫が一匹。
「…なんだ、蛾か」
何かと思ったら、今日の“用件”は虫の退治だったのか…。
「早くどっかやってください!!私虫ダメなの!世界で一番嫌いなの!!」
呆れて脱力していると、藤咲さんは俺の背に回り込んで隠れるように身を潜める。
それが子供みたいで可愛らしくて、俺は密かに笑いを漏らした。
保育園へ行く準備をしたマナトくんが、俺を見て指をさす。
それに「おー、おはよう」と呑気に応えていると、藤咲さんが俺の手を握ったままマナトくんに問いかけた。
「マナ!まだいる!?」
「うん。あそこ」
マナトくんは俺を差していた指を壁の上の方に移動させる。
それを目で追うと、壁に止まった虫が一匹。
「…なんだ、蛾か」
何かと思ったら、今日の“用件”は虫の退治だったのか…。
「早くどっかやってください!!私虫ダメなの!世界で一番嫌いなの!!」
呆れて脱力していると、藤咲さんは俺の背に回り込んで隠れるように身を潜める。
それが子供みたいで可愛らしくて、俺は密かに笑いを漏らした。