◇Side 叶
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季節はいつの間にか梅雨の時期を迎えていた。
雨は嫌いじゃないが、不快指数100%の蒸し暑さの中で仕事をするのは相当嫌気がさす。
でも、それを一時でも忘れさせてくれるのは
あの美しく大胆不敵な妖精だった。
──ピンポーン、ピンポーン
朝っぱらからインターホンを鳴らす人物に、やっぱり今日も来たか、と苦笑いしながら腰を上げる。
しかも何度も鳴らされるから相当急ぎの用らしい。
仕事へ向かう準備をちょうど済ませた俺は、玄関に向かって誰かも確認せずにドアを開けた。
そこに立っているのは、予想通り妖精のように美麗な彼女。