「大丈夫ですか?旦那さん」


「えっ?」


「ほら、夕飯の用意とか色々…」



──そうだった。


ショージさんは私が独り身だなんて知らないんだ。


でも別に隠してるわけじゃないし言ってもいいか…

そう思って口を開きかけた時。



「お母さーん!!」



バーンと勢い良く玄関のドアが開いて愛斗が飛び出してきた。


びっくりした…!



「どうしたの!?」


「トイレの紙がなーい」


「あぁっ!忘れてた!!」



そうだ、朝はギリギリだったからさっき買ってこようと思ってたのに!