俺は三人に囲まれながら職員玄関へ向かった。


この子達は毎日同じ時間に外に出てうろうろしている。

だからいつもより出勤する時間が少し遅くなると必ず捕まるんだ。



「じゃあな、俺これから朝礼だから。みんなはちょっと待ってて」


靴を履き替え、彼らの背中を軽く押しながら外へ出るよう促すと。



「おにいさま〜あとでね〜!」

「うん。アッコちゃん後でね」


「ショージさんあくしゅ」

「はいはい。…何回目だ、コレ」


「ショージさん!きょうはたまごをたべました!これからハイキングへいって、おはなをみて、おべんとうをたべ……」

「わーかったから、池田さん!!いってらっしゃい!」