その狼は急に前屈みになると、色気を帯びた瞳を少し上目遣いにして私を見つめる。



「もしかして…
あなたも鳴かせてほしかったりする?」



「──っ!!??」



な、なんですってぇ!!??


呆れと驚きで開いた口が塞がらない。


全然反省してないじゃないのよ、この男!!



「…最っ低ね」



蔑むような視線を投げてそう吐き捨てると、ショージさんはまたぷっと吹き出した。


今の今まで危険なオトコみたいな顔をしてたくせに、すでに無邪気な笑顔にコロッと変わっている。



「冗談ですって。
こういうこと言ったらどういう反応するのか気になっただけ」



こ、コイツ……!!