「そう、俺はこういう男なんです」



おどけたように少し肩をすくめて目を伏せる。


これは自業自得だというのに、なんだか自分で自分を諦めてしまったような、どこか寂しげな雰囲気を感じるのはどうしてだろう。



少し長めの前髪から覗く涼しげな目元を見つめていると、「でも」と言ってその瞳がぱっと開かれた。



「彼女達は欲求不満のメス猫だから仕方ないんですよ」



………………。


「はっ!?」



開き直りともとれるその発言に一瞬フリーズした私は、間抜けな声を出して目を見開く。


一瞬見えた物憂げな表情はどこへやら、羊の皮を被った狼はイタズラな笑みを浮かべている。