この状況で何が嬉しいっていうの!?


全く意味がわからなくて、私は思いっきり眉間にシワを寄せた。



「藤咲さんってすごい大人でおしとやかなイメージだったから、こうやってズバッと物を言う姿を見ると別人みたいで」


「…あなたも口煩い変な女って思った?」



自虐的に言うと、ショージさんは「違うって」と言っていつものクールで爽やかな笑みを浮かべる。



「藤咲さんは…なんていうか、すごく綺麗で、俺なんかじゃ手が届かない高嶺の花みたいに思ってたんですよ。

でも意外な一面を見れて親近感が湧いたっていうか…、ほんの少し近付けたような気がして。
だから嬉しいんです」