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それから、陸翔は個室の病室に入れられた。

「アナタ、お名前は?」
陸翔の眠るベッド脇にあるイスに腰掛けながら、山城さんが話しかけて来た。


「あ…真田です。真田、美和です。」

「そう。陸翔とは、付き合ってるの?」

思わぬ質問に、戸惑いながらも素直に答えた。

「…はい…」



「…そう。陸翔、学校ではどう?楽しそうにしてる?」

「はい、とても。友人も多いですし、明るくて親しみやすくて……人のことを一番に考えてて、みんなから慕われています。」

「陸翔のこと、よく見てるのね」

ふふふ、と彼女は笑った。

「…はい。陸翔、くんにはたくさん助けられましたから。」

陸翔のおかげで、私は、私らしくいられたから。