「じゃあお前のその手を離せ。」


「いててっ…いてぇよ!
くそっ…。」


そうちゃんが冷たい表情でにらむと、男はあたしの胸ぐらをつかんでいる手を離した。



「そこのお前らもその子を離して
さっさと消えろ。

コイツ、ケガするぞ?」

「いてぇっ…やめろっ!」


振り上げられていた腕は
そうちゃんによって男の背中へと回されている。


「お、おい!行くぞっ…」

「あっ…あぁ。」


そう言って男達は沙織を離し、
どこかへ行ってしまった。